患者さんやご家族のみなさんに「最高の笑顔」をお届けしたい
昭和38年から大手前病院で売店を続けている寺西商店。病院の売店というと、品数が限られ買い物を楽しむといった要素が少ないイメージあるが、ここ寺西商店は違う。店内には様々な商品が綺麗に並び、カラフルな商品も目に付く。目を引く手書きのポップなど、どこか雑貨店のよう。今日もスタッフの『いらっしゃいませ』の元気な声と笑顔で、お店の明るい雰囲気が伝わってくる。
大手前病院の建て替え移転をきっかけに本格的に売店に関わることになった寺西商店の店長、勝矢和美氏は自分が経営を引きつぐにあたって、色々なお店をリサーチしたという。介護商品を扱うお店や他の病院の売店など、その多くのお店が、必要な消耗品や実用品は揃えているものの、何となく地味で暗く感じたそうだ。
「いろんな悩みを抱える患者さんやご家族のみなさんがこの場所で、買い物をしても楽しくないと感じられると思うんです。せっかく買い物をしてくれる患者さんたちに失礼な気がしました。」と勝矢氏。「病院の売店なので、必要に迫られて商品を買う方も多いのですが、その中でも商品がきちんと並べてあったり、カラフルなデザインの物があれば気持ちが少しは前向きになれると思います。闘病や介護や看病のスタートがマイナスの気持ちではなく、フラットな状態で始められるようなお店づくりを心がけています。」
数年前からは同じ想いで、介護用品のネットショップ『ファミリースマイルストア』も始めた。患者さんや病院関係者との話の中で発見した商品を、明るい表現で構成したwebサイトでも販売をしている。「売店もネットショップも『最高の笑顔をお客様にお届けしたい。』をスローガンにしています。」と勝矢氏。このスローガンは、お店のスタッフ募集時にも必ず明記するという。スタッフもスローガンをもとに日々患者さんたちと向かい合う。
そんなスタッフでも、どんな時でも笑顔でいるというのは、なかなか難しいそうだ。「病院の売店を利用されるのは、患者さんやその家族の場合がほとんど。辛い想いをしている人達に、元気な私達は笑顔くらいお届けできるのではないか。」と勝矢氏。広報誌である『売店だより』も、親しみやすい文章や手書きのイラストで、寺西商店の想いを伝えている。
「患者さんのありがとうの言葉と笑顔がなにより嬉しい。そんなスタッフが増えてきています。いつか、介護等が世の中で特別な事ではなく、もっと普通のこととして捉えられる様になったらいいと思う。あたりまえの様に、素敵な雑貨店で介護商品も並ぶ、そんな世の中になる様に私ができることをしています。」そう語る勝矢氏の素敵な笑顔はこれからも、売店やwebサイトをおとずれる人達の心に届いていくだろう。
まず考えるのは「お客さまの満足」結果はおのずとついてくる
天満橋にある大手前病院内で売店を営む寺西商店は、「患者様とご家族に笑顔をお届けする店でありたい」と、真心のこもったサービスを提供している。商品の特徴をわかりやすく記したPOPや、
売店の活用方法を説明したパネルを手書きで作成したり、
病室への商品お届けサービスを実施するなど、利用者の立場に立った取り組みが、満足度の向上につながっている。
また、毎月「ばいてんだより」というチラシをつくって、これまで商品を購入してくれた利用者約250名に郵送し、
150部を店頭で配布、ホームページからも見ることができるようにし、コミュニケーションツールとしても役立っている。
「ヘルシーなお菓子やUV対策商品を特集したり、スタッフの近況を掲載したり、
すべて手書きで作成し、あたたかな雰囲気を伝えたいと思います」と店長の勝矢氏(写真右から2人目)。
ホームページでは介護用品の販売も行っており、購入者にはお礼の手紙とともにアンケートを同封。回答してくれる人も多く、その声を参考に売店の商品構成の見直しを図る。
「お客様の声に応えたいと、商品数を増やしていくうちに、今では1000種類以上のラインナップに。
今後もお客様とのコミュニケーションを大切にし、そこから得られた情報を活かしていきたい」。
「マジックハンド」 や「筆談ボード」など意外な商品が介護用品として売れている。
マジックパンドは、携帯電話やタオルなどの小物であれば、少し離れたところにあっても軽く握って 寄せることができ、リウマチの患者を中心に人気が高い。
4、5月は売店も含めて 20本以上を販売している。
筆談ボードは、磁気の力で鉛筆よりも簡単に文字が書け、スムーズに会話ができるため、耳が聞こえにくい人や言葉がうまく話せない人に喜ばれている。
マジックハンドも筆談ボードも小さい子供の興味を引きやすく、子供や孫とのコミュニケーションツールとしても重宝されているという。
寺西商店は1963年から同病院の売店を運営しており、入院患者や見舞客、病院関係者などに飲食物や日用雑貨、書籍、介護用品など多彩な商品を販売してきた。
勝矢店長は長年病院内で仕事をする中、 「家族も患者もお互いの笑顔がとてもうれしい」という思いを強くし、販売する介護用品も明るく元気が 出るような商品をそろえていった。
洗髪ができなかったり、脱毛で悩んでいる人の為に作られた帽子 「クロシェ」は、裏側の縫い目が丁寧に処理されているので肌を刺激しにくく、防菌・消臭効果が高い。 頭まわりのサイズを調製できるリボンやフリルが好まれている。
ピンクのチェックのステッキを買って「背筋がすっと伸びた」婦人や、開口部広くて履かせやすい 靴を見つけた女性が「春にお花見に行こうね」と車いすの母親に声を掛ける様子をみて、 勝矢店長はショッピングを楽しんでもらったり、買ってもらった商品によって、控えがちだった外出 を楽しみににしてらえればと話す。
ファミリースマイルストアのホームページはhttp://www.famisuma.jp/で。

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